前回、TNI LiteFlyを買った話を書きました。
ダメ元で試し始めました。これまでのところ、FORCIA号でのZwift、HUEZ号でのロード練と、合計3時間ちょっと乗っています。まだそれだけですが、忘れないうちに第一印象をメモっておきたいと思います。
〇意外とお尻を動かせる
試す前には、お尻の調整幅がなくなることをネックに感じていました。実際は、思ったよりは動かせますね。
○会陰が楽
前傾を深くとっても会陰部への刺激が全くありません。これこそ、ショートノーズの面目躍如といったところでしょう。上りで斜度が増してくると、シートポストの一番前にセッティングしたLiteFlyでもノーズ部分に座りたくなりますが、そうしてみても会陰部への攻撃が殆どありません。ノーズ先端が下を向いていることが功を奏しているのでしょうか。
○ダンシングからシッティングへの切替が楽
普通のサドルでは、一発で真ん中に座れることは滅多になく、そのたびに修正します。LiteFlyは幅広のシェルで尻の位置が決まりやすいです。一発で決まらなくても、僅かな修正で済む感じ。地味ですが、上りでの消耗を防ぐポイントとなりそうです。
…と、ここまでは良い点。やはり、イマイチな点もありました。
△内股の圧迫感
FORCIA号で最初に気になったのは内腿への当たり方でした。シェルが幅広で固いせいでしょう。でも、HUEZ号では感じなかったので、慣れなのか、微妙なセッティングの違いなのか…。これはまぁ、あまり気にしなくて良いかな。
△カバーのドットが穴
ローラー練で使った後、サドルの汗を拭きとっていて、「ん?」となりました。なかなかカバーのドット模様の周りが拭ききれません。…というか、クッションを押してみると、そのドットからジワーっと汗が浸み出てくるのでした。
カバーのドットは穴であり、クッションまで通じているようです。この調子で吸い込まれるとなると、夏場や雨天がちょっと怖いですね。除菌スプレーと日光でなんとかなるかな…。
この程度であれば及第点。一番の問題はこれです。
×座骨が辛い
カーボンシェルは思いのほか固く、じわじわと座骨に攻撃を加えてきます。会陰部から解放された荷重が座骨に集中してしまうためでしょうか。元気にペダルを踏めているときは大丈夫なのですが、まったりモードでサドルへの荷重が増した状態では徐々に辛くなってきます。そんな状態では後ろ乗りをしたくなりますが、シェル後端部がせり上がりでサドル高が高くなり、益々サドルへの荷重が増します。
LiteFlyには、ショートノーズとカーボンシェルという2つの大きな特徴があります。いずれも、ヒルクライムでは一定のメリットをもたらしてくれそうですが、諸刃の剣感もありますね。
特に、座骨の痛みは長丁場のライドでは切実な問題になりそうです。私の場合、ヒルクライム用と割り切ったとしても榛名山が限界かな。赤城山では厳しそうな気がします。この問題はLiteFlyに限った話ではなく、軽量カーボンサドルの宿命なんだろうな…とは思います。でも、もしこれが解決できれば、軽量・安価・オールマイティと三拍子揃った素晴らしいサドルになるでしょう。
まだ、たったの3時間。もうしばらく試してみたいと思います。
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