今さらですが「第33回ぐんまマラソン 」参戦記

これまた今さらですが2023年11月3日に行われた「第33回ぐんまマラソン 」の参戦記をアップしたいと思います。

あぶないあぶない、もう2023年も残り2日となってしまいました。なんとか滑り込みで、今年の「第33回ぐんまマラソン」の参戦記を書いてみようと思います。

事前のトレーニング

2023年の目標に入れていた「フルマラソン完走」。初めてフルマラソンに出るなら、地元開催の「ぐんまマラソン」しか頭にありませんでした。エントリーしないことには始まらないし、駐車場もすぐに埋まってしまうので、募集開始になって早々に、エントリーしていました。

ランニングは自転車のトレーニングの補助になれば…という感じで始めたので、平日の朝ランが(ほぼ)毎日6~8km程度、あとは週末のどちらかに10km程度、というのが通常進行。で、本番一か月前までは、この通常進行のまま来てしまっていたのでした。

フルマラソン完走に向けては、LSDや30km走など、やった方が良いトレーニングは頭にはあったのですが、春に「榛名山ヒルクライム」、秋に「赤城山ヒルクライム」があると、どうしても後回しに…。特に今年は酷暑だったこともあり、長丁場のランニングはなかなか、やる気になりませんでした。

本番の一か月前になってようやく、フルマラソンを意識したトレーニングに手を付けました。いや、一か月前になって付け焼刃的なトレーニングをしたところで走力UPは見込めませんから、今の走力が本番に参加するに値するかを見ておきたい、というのが目的のランでした。

本番28日前

ロードバイクで走り慣れた利根川サイクリングロードで大渡橋~大正橋を往復。

私にとって、これが(この時点で)過去最長のランでした。できれば30 km走りたかったのですが、暑さと脚(足)の痛みで24.6 kmのところでギブアップ。履きなれたはずのNIKE ZOOM FLY 3で走ったのですが、右足の中指の爪が真っ黒に。長丁場になると、想定外の問題が出てくることを痛感しました。

もともと、フル完走の自信など無かったのですが、ますます不安になりました。

自分の走力を思い知らされたので、翌日からの朝ランは、意識してペースを落としました。フル完走ペースも分からないので、ペース走さえやっていなかったのです。サブ4は無理かもしれませんが、朝ランではキロ5分半を意識。

週末には、少し気分を変えて、2回ほど長めのランも。
これらは、本番で履く ZOOM TEMPO NEXT%で。

本番13日前

行き詰ってしまったような感じがして気分転換。それまで、ランでは極力、平坦なルートを選んでいたのですが、ロードバイクのトレーニングでも使う、アップダウンが多めのルートへ。

終盤には長く急な下りがあり、脚は、疲労とブレーキでダブルパンチを受けましたが、破綻することなく走り切れました。良い気分転換になったと思います。

本番5日前

距離は短めですが、前半は下り、後半は上りのルートへ。

10/21のルートに較べれば斜度は緩いですし、メンタル的に坂への耐性が付いてきた感じで、だいぶ楽に走り切れました。「フルマラソンは、このルートを3周ちょっとか…」と考えると、いけそうな気になりました。これが大きかったかな。

…というのが、本番の実に5日前。

その後、疲労抜きは意識しつつも、平日の朝ランは普段通りにやっていたのですが、本番のまさに前日に、右足の裏にピキーンと痛みが。足底筋膜炎です。ランでは良く聞く怪我ですが、私は初めて。走力もないのに、本番前に頑張り過ぎてしまったかな…。明日の朝、痛みがひいてなかったらDNSも止む無し…。

準備は済ませて、早めに就寝しました。

ちなみに、レース本番のウェアは上の画像の通りで、NIKEタンクトップ、TSLAインナーパンツ+NIKEランパン、RxL EVO-F、RxL レーシングカーフ。シューズは、NIKE AIR ZOOM TEMPO NEXT% FLYKNIT。

本番当日

いよいよ、ぐんマラ本番当日となりました。

準備

5時に起床予定のところ、4時過ぎに尿意で目が覚めてトイレへ。階段をそーっと降りていきますが、右足の足底筋膜炎は…、残念ながら変わらず痛む感じ。ダメかな…と布団に戻ったものの、一応は5時のアラームで再び起床。

DNSが濃厚ですが、準備は進めていきます。朝食を摂って、トイレ後体重は、前日から0.50 kg増の64.95 kg。そういえば、絞ることもしませんでした。

DNSを決断できないまま、ついに出発予定の6時半になってしまいタイムアップ。妻に「出ないことにしたよ」と。

その日は、「燃やせるごみ」の日なのでした。100 mほど離れた集積場所まで歩き、帰りは軽く走ってみると、あれ、調子が良いような?そのことを妻に話すと、「だったら行くだけ行ってみればいいじゃん?」と。

そういえば、昨年のぐんマラでも、ワクチン接種後、体調がいまいちシャキッとしなくて、DNSしようとしていたのですが、妻が同じように背中を押してくれたのでした。そして、出場した10 kmのレースでは、自分なりに良い結果を出すことが出来ました。その時の記憶が蘇ってきます。

「行ってみるね!」

慌てて着替えて、予定より30分ちょっと遅れの7:05に出発。指定駐車場の前橋合同庁舎には順調に7:20頃に到着し、市民プール脇に駐車。

シャトルバスに乗り込んだのは7:30頃だったかな。

バスは空いていて、2名掛けの隣は空席。快適でした。

会場に近くなると若干、渋滞がありましたが、当初予定通り、8時頃に到着。

数時間後、ここを通ってゴールするのか…と想像してみても、全く現実味を感じなかったり。

参加賞を受け取り、芝生でストレッチしたり、補給したり。

補給は、アミノバイタルプロ、エキストラオキシアップ、inゼリー、あと、BCAAパウダーと粉飴を溶かした水。

スタート30分前の8時半、荷物を預けました。

最後のトイレを済ませてから整列場所へ。私はCブロックからのスタートでした。申告タイムは04:13:00(キロ6分ペース)です。開会式の様子は競技場内のビジョンに映るのですが、自分の場所からは殆ど見えないので、周りのランナーを観察してみたり。

近くにサンダル履きの人がいてビックリしました。

レース本番

9時、号砲が鳴り、いよいよスタートです。しかし、Cブロックの動き出しは鈍くて、スタートラインを越えるまでには2分半ほどかかりました。

その後も渋滞で、しばらくはウォーキング・ペースでした。なので、こんな写真を撮る余裕も。

しばらく歩いてから、ようやくランのスタートです。アップは(体力温存のため)していないし、足底筋膜炎も心配なので、キロ6分位から様子を見ることにしました。田口までは緩い上りですが、身体が温まれば徐々にペースは上がっていきます。足底筋膜炎は大丈夫そう。

序盤は影を潜めていた足底筋膜炎は、高渋バイパスに入った頃から、時おりピリっと痛むように。痛むたびにペースを落とし、治まれば、またペースを上げる感じで、ごまかしながら進んでいきますが、DNFも頭をよぎり始めました。

でも、沿道からの応援に力をいただけました。特に、イオンの交差点周辺は、応援者の密度が高かったですね~。ヒルクライム大会でも、もちろん沿道からの応援の力は実感していますが、マラソンの場合は自転車に較べればスローなので、応援してくださっている方と、しっかり目が合うし、手を振り返したりすると、ニコっとしてくれるのが分かったり。コミュニケーションが成り立つので、いただけるパワーの度合いも違う気がしました。このパワーのおかげで、足底筋膜炎が痛んでも頑張れた気がします。

この日は、25℃以上の夏日になる予報。消耗戦になることが予想されたので、給水・給食は基本、全て取る作戦に決めていました。エイドでは、いったん立ち止まり、ゆっくり歩きながら、しっかり食べて飲んで…、とやっていると、休憩はもちろん良い気分転換にもなりました。

抜いてきたランナーにエイドで抜かされる…というのを、何回も繰り返しました。(見覚えのあるサイクル・ショップのジャージを着たランナーがいたので目印にしていました。)そんなリズムが出来上がってきて、淡々と進めたかな。ペースはだいたい、キロ5分半前後で落ち着いていました。

そうこうしているうちに、25 kmを通過。一か月前は、この距離でギブアップしたので、鬼門と感じていた距離です。でも、足底筋膜炎以外は、脚も心肺も何とかなりそうな感じ。いよいよ、私にとっては未知の領域に入りました。

そして、30 km。よく聞く「30 kmの壁」。職場のマラソン完走経験者からも、その壁のことを聞いていました。でも、あれ?何事も起こりませんでした…。

終盤にさしかかり、真っ先に辛くなってきたのは右肩でした。痛みというよりは、怠くて重い感じ。一か月ほど前から右肩には、ゴリッという違和感があったのです。でも、エイドで立ち止まるたびにで水をかけて冷やしたら、あまり気にならなくなりました。暑い日でしたが、冷たい水をいただけるのは、本当にありがたかったです。スポンジが用意されているエイドもあって、身体を冷やしやすかったですね。

利根川CRに入る頃から脚がきつくなり始めました。利根川CRはロードバイクで良く走る勝手知ったる道。コースマップを見たときから、あのアップダウンにはイヤな感じがしていましたが、予感が的中。下り坂では全く踏ん張れない感じになってしまいました。上りや平坦では、さほどは脚の疲労を感じなかったのですが、下りではごまかせませんでした。

利根川CRを抜けた後も、自動車通勤ルートでもある大渡橋は思いのほか左右の傾斜がきつくて走りにくかったし、そこから国体道路への下り坂も、さらにその先の県庁までの往復も、波状攻撃のように、かなり脚を痛めに来ましたね…。後から思えば、私にとって、この辺りが「壁」だったのかもしれません。

ゴールまであと2 km、というところで、並走するランナーに突然、話しかけられました。「出し切った方がいいですよ、後悔しますよ!」と。ガーミンを見ると、4時間まで、あと5分。どうやらサブフォーを狙え、と発破をかけてくれたようなのですが、残り2 kmを5分で、というのは、さすがに無理。「サブフォーは来年の目標にしますよw」なんて会話しているうちに、その方は急に息が荒くなったかと思えば、はるか後方に落ちて行かれました。

でも、その人のおかげで少しペースを取り戻せたかな。40 km辺りでは、キロ6分半近くまでタレてしまっていたのですが、ラスト2 kmはキロ5分半、最後の500メートルは、キロ5分を切るくらいまでペースアップできて、気持ち良くゴール!!

出し切って完走できました!!タイムは…、グロス4:06:07、ネット4:03:34。初のフルマラソン、足底筋膜炎でDNSもDNFも覚悟していた身としては、充分すぎる結果でした。

ゴール後

ゴール後は、念願のフィニッシャータオルをいただきました。

預けた荷物の受け取ってから、少しの間、芝生で余韻に浸りました。

ゴールした選手が続々と帰ってきます。

タオルは、もう少し小さい方が使い勝手がいいような気が…。

Tシャツは厚手なので、真夏以外のシーズンの朝ランで役に立つでしょう。


昨年のエンジ色のとローテができるようになって良かった。

さて、タンクトップではアレなので、上だけ参加賞のTシャツに着替えて帰路に就きました。ぼっち参戦だし、特に目当てのブースなどもないので。ちょうどシャトルバスが出発する間際。満車に近かったのですが、2人掛けのシートに相席させていただきました。

振り返り

さて、振り返りです。

補給

後で聞くと、やはり暑くてタフコンディションだったのでしょう。リタイヤしてしまった人はもちろん、脚が攣ってしまった人が多数いたことが分かりました。

自分は、脚はピクリとも言わなかったので、補給プランがうまくいったのかな…、と思います。

エイドの給水・給食は基本、全取り(終盤の唐揚げはパスしましたw)、さらに、レース中に「アミノバイタル・アミノショット・パーフェクトエネルギー」(以下、単にアミノショットと記載)を5本、だいたい7 kmごとに1本ずつ、摂取しました。

運営の方も、暑さ対策として、塩タブレットやコーラを追加してくれていたので、助かったと思います。コーラは紙コップでは炭酸が抜きにくかったですが、良い糖質補給とリフレッシュになりました。

どの補給食が、どのように良かったのかは分かりません。でも、カロリーもミネラルも、もちろん水分も、しっかり補給できたので足攣りもなく、エネルギー切れもなくゴールできたのだと思います。

特に「アミノショット」の効果は抜群だった気がします。5本ということで、目安は約7 km毎に1本ですが、エイドステーションでバナナを食べたときなどは、タイミングを調整しました。

ちなみに、私はロードバイクに乗り始めた頃から、「アミノバイタルプロ」を飲み続けています。その効果は、キャッチコピー通りで「最後まで崩れない」感じがするということ。

フルマラソン参戦にあたっては、アミノバイタルのマラソン向け商品、「アミノショット」を選びました。初めての商品でしたが、とても使い勝手が良かったです。中身は言わずもがな。ちょうど良いサイズ感、ジェルより摂りやすいゼリー状、開封しやすく、ごみを落としにくいパッケージ、文句を付けるところがありませんでした。

この「アミノショット」は、「NATHAN Zipster」の両サイドのポケットに収納しました。重いスマホを入れても揺れないのが快適で、朝ランでは何年も使っている「Zipster」ですが、フルマラソンでも使い勝手が良かったです。エイドの塩タブレットなど、このポケットにしまっておいて、後で舐めたりできました。

似たような製品として、朝ランでは「Flipbeltジッパー」も使っています。

「Flipbelt」は、全周がポケットのようになっており、いくつか開いた、ボックスティッシュの取り出し口のような穴から物を出し入れするのに対して、「Zipster」は独立したフラップ付きのポケットになっています。バルキーな物は「Flipbelt」、小さなジェルのような物は「Zipster」の方が使いやすいと、個人的には思います。

ちなみに、「Flipbelt」は専用のボトルが夏場の朝ランでは重宝します。

スロット式のジェルホルダーが付いたベルトとかもありますけど、使い勝手はどうなんでしょうね…。

サブフォー未遂

今回が、55歳にして初のフルマラソンでした。人生に一度はフルマラソンを完走したい、という夢があったのですが、さほど苦しまずに叶えることができました。しかし、困ったことに、ゴールした直後には達成感と同時にモヤモヤ感が…。

あと6分でサブフォー達成だったのですね。エイドステーションでもう少し急げば、スタートブロックがもう少し前の方だったら、もしかしたら達成できていたかなぁ…。なんてタラレバが止まりません。

でも、あと少しというのが、自分らしいなぁ…とも思います。赤城山ヒルクライムでも、90分切りまであと数十秒、というときもありましたし。この6分届かないところが、今の自分の実力だし、サブフォー達成に向けては大きな壁のようにも思えます。というか、来年、サブフォー達成を目指すのでしょうかねぇ…。

身体のダメージ

レース中、途中からは足底筋膜炎の痛みも忘れてしまっていましたが、ゴール後は、しっかりと痛みました。相当、無理してしまいました。右足を庇ったせいか、左足首にも痛みが。ハムストリングスの筋肉痛も相当な物でした。

あと、どうやら消化器系にもダメージがあったらしく、レース後は数日、便通が乱れました。肛門にも痛みがあったので心配しましたが、幸いにも、特に悪化することなく解消。

そんな諸々のダメージで、朝ランは4日間、休みました。自転車のヒルクライムレースと較べると、身体へのダメージの大きさを痛感しました。もっと速くなれば、もっとフォームが良くなれば、ダメージも小さくなるんでしょうねぇ…。

シューズのダメージ

レース後、しばらく履かないだろうと、TEMPOを洗いました。で、こんなのを見つけてしまいました。

両足とも、母指球付近のアッパーとソールが剥がれてしまっています。このTEMPO、184 km程度しか走っていないのですが、弱点なのでしょうかね。靴用の接着剤で補修すれば、いったんはくっ付きそうですが、ラン中に剥がれたら困るしなぁ…。とても気に入っていたのですが、次のレース用シューズを考える必要がありそうです…。


以上、初マラソン・初完走の参戦記でした。

マラソンは自分の身体一つで対峙するスポーツですが、本当に奥が深いな…と思います。少しでも楽に、少しでも速く走れるように、これからも試行錯誤して行くのかな…。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。






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投稿者: katsu

職業: 金融系SE 好きな音楽: YMOとその周辺/サカナクション/アンビエント ウェブサイトURL: https://www.ktktmt.com 一言: シンセ(JUNO-106, CS-5, V50) / MTB(MuddyFox 1991) / バス釣り / 写真(K100D)…、 最近はロードバイク(ARGON18 KRYPTON 2015 & Corratec FORCIA CA+ 2012)にハマってます。モノが好きなのでいつも物欲沼に埋もれてます。

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