このコロナ禍で、ロードバイクのトレーニングは目標を見失い、モチベーションもダウン。頼みの綱のZwiftにも飽きてきてしまった今日この頃。そんな中でも、ランを織り交ぜることで、モチベーションとトレーニング量を何とかバランスさせていられる気がします。バイクとランのトレーニング量を管理する方法を試行錯誤した仮定をメモっておきたいと思います。
Contents
ランと私
まず、私がランにハマって行く過程は、以前に書いた通りです。
この中では、『ランのトレーニング量管理についてはまだ試行錯誤中』と書いていました。あれからまた3か月ほど経ち、運用も固まりましたので、ご紹介しておきたいと思います。
トレーニング量管理の重要性
ロードバイクでは2015年からパワートレーングを導入しました。冒頭に書いたような状況もあって、最近はメニューを組むことはしていませんが、TSSベースでのトレーニング量をPMCグラフで確認することは日々、実践しています。
私の場合、風邪をひいたり、突発性難聴を発症したりしたときを後から振り返ってみると、PMCの傾向が似通っていました。そのような失敗や、逆に調子の良さを感じた経験を積んできた中で、PMCグラフをコンディショニングに活用できるようにもなってきたかな、と思います。パフォーマンスのことは、ガチではないのでアレですが、少なくとも、この数年間、風邪をひいていないのは、これによるところが大きいはず!
ランのトレーニング量管理を考える
バイクのことだけを考えていれば良かったトレーニング量管理ですが、ランのボリュームが増えてきて、それが身体に与えるインパクトの大きさを実感していくにつれて、早いところ運用を確立せねば!と感じました。
私の場合、トレーニング量の管理を観点にすると、メインで使用しているツールはGoldenCheetahです。その他、Garmin Connect、Strava、TrainingPeaks、あとZwiftなどを連携させて使っています。ここにランが加わりました。さあ、どうしましょう。
GoldenCheetahだけではダメ?
メインで使用しているGoldenCheetahですが実際は、その豊富な機能を使いこなせていないのです。そんな高機能なGoldenCheetahですから、ランのアクティビティを読み込ませれば、うまいことPMCに反映してくれるかな…と期待したのですが、そうはいかないようです。(調べ方が甘いだけかもしれません)
試行錯誤の結果、Activitiesから該当アクティビティを選択して、Details→MetricからTSSを手入力してあげれば、PMCに反映されることが分かりました。そのTSSに何を入れるか?を考えれば良さそうです。他のツールから得られる指標が使えるかを検討してみました。
Stravaの相対的エフォート、TRIMP
Stravaには、アクティビティの頑張った度合いを表す相対的エフォートという概念があります。心拍数をベースにした指標のようです。私は課金しているのでトレーニング量を管理するための機能「Fitness & Freshness」も使えます。この機能の設定を「パワー&相対的エフォート」にしておくと、パワーメーター付のバイクのアクティビティはTSSベースで、ランはTRIMP(トレーニングインパルス)ベースで管理されます。ランで相対的エフォートが使われない辺り、ちょっと謎仕様な気がしますね。ちなみに、『相対的エフォートは、Eric Bannister 博士により生み出されたTRIMP(トレーニングインパルス)のコンセプトをベースにしています。』とのこと。
TrainingPeaksのrTSS, hrTSS
TrainingPeaksでは、ランのペース設定に基づくrTSS、心拍数ゾーン設定に基づくhrTSSといった指標があります。それらは課金しなくても確認することが可能ですが、PMCグラフやCTL等の値を確認するためには課金が必要です。
ひとまずrTSSでの管理に決定
ランのTSSとして使えそうなものとして、上述の4つの指標(相対的エフォート、TRIMP、rTSS、hrTSS)を比較してみることにしてみました。
40回分のランのアクティビティの比較結果は以下のグラフの通り。
その数か月の間で、ランのペースが見えてくるとともに、走れる距離も伸びてきました。そこそこ頑張って10 kmの距離を1時間ほどで走ったとき(グラフ中、26回目のアクティビティ)の値を見て、結論がでました。
まず、相対的エフォートやTRIMPは1時間で100を超えてしまっていたので、そのままでは使えないと判断。hrTSSは脚の疲労度合いとの乖離が大きい感じ。…で、消去法で残ったrTSSを使うことに決定!その後の数か月間、特に違和感もなく運用してきました。
ランでもパワー計測が可能に!
rTSSでの管理にも慣れてきて、毎日の朝ランにもだいぶ慣れてきました。ラップタイム、ピッチ、ストライドで十分楽しめていたログ解析も物足りなくなり、Garmin ForeAthlete 745とランニングダイナミクスポッドを購入。これで、上下動、接地時間、左右差などを確認できるようになりました。
…そして、後からconnectIQを見ていて気付いたのですが、ランニングダイナミクスポッドはconnect IQからデータ項目をインストールすれば、ランニングパワーも確認できるのでした!
ランのTSS
パワーの計算においては、獲得標高や風速も考慮されているようなので、指標としてはrTSSより精度が高そうです。 早速、Combo Running Power という4分割のデータ項目をインストールし走ってみたところ、TrainingPeaksでランのTSSを確認できることが分かりました。
そして、前回のように40回分のアクティビティで、5つの指標 (相対的エフォート、TRIMP、rTSS、hrTSS、TSS)を比較してみました。
特に、rTSSとTSSと比較してみると、動き方が違う回があります。例えば、一番右端の40回目ではrTSSは横ばいなのにTSSは下降。このときは「体重」がガクっと落ちていました。その他にも、同じ距離なのに獲得標高が違うとか、同じコースなのに風の強さが違うとか、そういう要素がパワーの算出に反映されているようです。これなら、rTSSよりも正確そうですね!
トレーニング量管理の完成形
というわけで、現在はランの方もTSSベースでのトレーニング量管理ができるようになりました。これで、ようやく完成形。
当然ながら、正確を期すためにはランのFTP測定が必要です。本来、ちゃんと測定するべきなのですが、私の場合、バイクの方も久しく測定しておらず、数年前の値をそのまま使用しているという体たらく。ランのFTPは想定値で当座をしのいでいます。
ちなみに、想定値を得る方法は、5 kmランでそこそこ追い込んだときに、TSSがrTSSとだいたい同値になるようにFTP設定をチューニングするだけ。今日まで数か月間、それで運用しています。精進すれば、いつかTrainingPeaksがFTP更新を通知してくれるでしょう!
おまけ(パワトレ管理ツールについてのぼやき)
GoldenCheetahの不満
ところで、パワトレを始める際に、無料なので、という理由で使い始めたGoldenCheetahですが、データが溜まった最近では起動からして時間がかかるし、PC上でしか確認できない点に不便を感じ始めています。高機能なのに使いこなせていないし、この先もきっと、使いこなそうともしないでしょう。
ランでパワー計測ができるようになったのに、GoldenCheetah上ではTSSの確認ができないため(もしかしたら出来るのかもしれませんが)、指標がrTSSがTSSになったところで、TrainingPeaksで確認した値をGoldenCheetahに手入力、という運用は変わりません。これも結構面倒だし、たまに手入力を忘れてしまったりも。
Stravaで妥協?
そんなこともあって、Stravaの 「Fitness & Freshness」でもいいのでは?…と、GoldenCheetahのPMCと見較べながら運用してきました。その結果、CTLの絶対値には10%程度の差があるものの、動きの傾向はほぼ同じ。GoldenCheetahのPMCと較べると、グラフもざっくりとした感じですが、私のような素人には十分かな…と。
でも、不満も多いんですよね…。まず、独自の概念が多く、その定義を曖昧に見せている感じが好きではありません。あと、iPhone APPの使い勝手が悪い! 特にPMCに相当する 「Fitness & Freshness」 は、iPhone APPでは機能制限された「今月のフィットネス」になっている点や、そのグラフに直近のアクティビティがなかなか反映されなかったりする点は、ちょっと解せないところです。
こんな不満があるので、StravaがあればGoldenCheetahを捨ててもいいや、とならないし、答え合わせのように手入力する日々が続いています。
本命はTraingPeaks!
最適解はTrainingPeaksに課金すること、というのは分かっています。私の場合、ランだけでなく、Zwiftのアクティビティも、TSSはTrainingPeaksで確認しているので、もはや欠かせない存在。今回、この記事を書いていて、そのことを再認識しました。さらに、必要なデータをいつでも(PCのWebブラウザやiPhone APPなどを問わずに)確認できるという点も大きな魅力です。
しかし、既にZwiftやStravaに課金している身には、年間119ドルでも敷居が高く感じてしまいます。プランニングとかは使えなくても良いので、安い料金プランが出来たりしないかな…。…なんて考えつつも、近いうちに課金してしまうんだろうなぁ…。
長くなってしまいましたが、今回はこの辺で。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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