第11回榛名山ヒルクライムin高崎(ハルヒル)に参加してきました。思い出しながらレポートしたいと思います。
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前日まで
一週間ほど前から、天気予報が一番の関心ごとになっていました。天気予報の雨マークは付いたままです。TwitterのTLには「DNSします」が次々と。私も、試走のタイムが伸び悩んでモチベーションも落ちかけてたところ。心はDNSに傾いていました。
受付前日(金曜日)の夕食のとき、「明日、受付には行くけど、レースには出ないかもなぁ…」とぼやくと、いつもは無関心な妻が「なんで!?」と否定的なリアクション。昨年秋の「ぐんまマラソン」での出来事を思い出しました。あの時は、ワクチン接種後に体調を崩してDNSを考えていたのですが、やはり妻に背中を押されて、とりあえずの参加。結果として、目標以上の結果を納めることができたのでした。
そんなこともあって、不思議と参加の方向に心が動き出しました。予報降水量も1mm程度ですし、ゴール地点の気温もビックリするほどではありません。ひとまず下山荷物は預けることにしました。当日、天候が悪化したら、また考えれば良いですしね!
前日
受付
雨天となると下山荷物の用意は大変です。ワイヤーロック、ツールボトル、ウォーマー類だけでなく、レインスーツと着替え一式も。下山用のリュック(Deuter Race X)は、パンパンです。
昼過ぎまでは天気が持ちそうな雰囲気でしたが、車で榛名体育館へ。朝イチということもあり、会場はガラガラです。
受付時に、「下山荷物を預けて当日DNSの場合は、どうなりますか?」とスタッフさんに聞いてみました。「連絡を貰えれば、DNF組の荷物と一緒に早めに下ろします。」と言ってくださったのですが、その後、そのような問い合わせが多かったのでしょう、ホームページでアナウンスされていましたね。
想定通りだったので、下山荷物はラックへ。
さて、ナンバーカードから金券を切り離して、ブース回りです。
買ったのはこちら。(といっても袋の写真しかありませんけど)
いつものRxLソックスです。セール品は残念ながら目ぼしい物がなかったので、そろそろ買わないと…と思っていたTBK-300Rです。
機材準備
雨の降らないうちに機材の準備をします。私のレベルで数gの軽量化なんて意味はないのでしょうが、こんな機会は年に数回しかありませんから、出来る限りのことをやって、自己満足に浸ります。
- ベル(KNOG Oi)の取り外し
- オルトリーブのサドルバッグ用アタッチメントの取り外し
- シートポスト側ボトルケージの取り外し
- レックマウントからガーミン純正のアウトフロントマウント(010-11251-15)へ交換
- ミラーを外すついでに、SUPAKAZのアルミ製バーエンドプラグから、プラスチック製へ交換
- AirTagやAlterLockの取り外し
安物スケールなのでアレですが、実測7.02~7.03 kgとなりました。サイコン、ボトル、GoProは含めていません。7 kgの壁は何かしらのパーツを交換しないと越えられそうにないですねぇ…。
ガーミンのアウトフロントマウント(010-11251-15)は、最も軽い(実測28g)のでレースでは好んで使っています。アームが短めですが、Edge 840 Solarでもラップ操作は問題ありません。ちなみに、Edge 840付属のマウントは実測45gでした。
ハルヒルの参加賞は毎回、凝っていますよね。このゼッケン留めも素晴らしいと思います。
いつも私は、このタイプのゼッケン留めを使ってきましたが、無機質な単色プラスチックで地味。大会ロゴが入っているのは可愛らしくて良いですね。今後は他の大会の時にも、ハルヒルのを使おうかな。
21時に寝ようと思っていたのですが、何だかんだで22時頃になってしまいました。
当日
会場入り
割と良く眠れて予定通り3時に起床。淡々と支度を進めます。雨の程度が気になるので、群馬テレビの「ミッドナイトウェザー」と、スマホの天気予報をチェック。
前日までの予報から、大きな変化はありません。平野部は持ってくれそうな雰囲気ですが、山の上は雨から逃げられない感じでしょうか。
朝食~トイレ~着替え…と済ませ、イナーメのアップオイルの上にレインジェルも塗り込んで準備完了!
家を出たのは予定より10分早い4:20。西毛広幹道から榛名山を見ると、黒い雲が立ち込めていて少しイヤな感じでした。
R406の渋滞もまだなく、5時ちょっと前に駐車場(太陽誘電榛名工場)に到着。雨が降らないでいてくれたので助かりました。
そういえば、4iiii PRECISIONの防水対策をやろうと思っていたのに、忘れていたのでした!(昨年の赤城山試走では土砂降りの中での下山で浸水してしまって肝を冷やしました。その後、乾燥で復活。)
防水対策は、工具箱に入っていた自己融着テープでササっと。隙間がないようにグルグル巻きにしておきました。自己融着テープは、その昔、スポークにマグネットを固定するのに使っていましたが、こんなときにも便利ですね。
5:40頃に駐車場を出発して、5分後には待機場所へ。ちょっと早すぎたかな。狙ったわけではないのですが、またウェーブの先頭になってしまいました。
下山荷物預かりは前日になりましたし、コロナ禍の入場チェックもなくなったので、会場内での渋滞もなく、待機場所までスムーズに入れました。
トイレ(小)を済ませて、ふと横を見たら、こんな物を発見。
これは良いアイデアですね!待機場所は、雨は大丈夫だったものの、少し風が吹いて寒かったです。私は、ウインドブレーカーを着ていたので利用せずに済みましたが、これで助かった~という人は多かったのではないでしょうか。
ほどなくして、待機場所への移動開始となりました。
今回の目標
今回の目標は、昨年と同じく60分切りです。今シーズンの4回の試走では1:00:15がベストでした。自己ベスト(2018年ハルヒル本番での58:42.923)の更新は今年も諦めました。
レース
いよいよ、スタートゲート前まで移動しました。私のウェーブ(第5)では、なんと日向涼子さんも走るのでした。私は先頭の右端。日向さんは私の2人ほど左の位置に入りました。
絹代さんのMCから、号砲が鳴っていよいよスタートです!先頭スタートは、昨年に続き2回目なので、特に緊張もせず。クリートキャッチは軽くミスりましたが…。(笑)
スタートすれば、すぐに一気に抜かれるのだろうと、邪魔にならない程度にクルクル回していたのですが、気付けば計測開始地点を先頭通過。その後も、後ろから迫りくる気配がありません。「何か、やらかしたか??」と本気で心配してしまいました。「パレード走行ではゲストライダーを抜いちゃダメなんだっけ?」…とか、ネガティブな妄想がグルグル回ります。振り返えるのも怖くて出来ませんでした。
その傍ら、計測開始地点でのEdge 840の操作にモタモタしてしまって…。雨を予測してスクリーンロックしておいたのですが、立ち上がってきたライブセグメントの画面から抜けるのに四苦八苦。今思えば、スワイプすれば良かっただけだと思うのですが…。いったんロック解除して…なんてことをやっているうちに、ようやくスーっと抜かれてひと安心。Edge 840の画面も戻せて、こちらもひと安心。
さて、ようやくレースに集中できるようになりました。日向涼子さんがブログで書いていましたが、スタート直後は、やはりスローペースだったようですね。
エキスパート以外は、
スタート地点から計測開始地点まではみんな抑え気味。いつもゆっくり走って自分とペースが合いそうな人を探すけど、
ハルヒル2023 本番! – 気軽なサイクリングから本格的なレースまでスポーツバイクを楽しむためのメディア|サイクルコンシェルジュ
それ以上にみんなが、「抑えすぎでは?」というくらい抑えていて、
結局、私が3番目くらいに計測地点についたと思います。
非力な私のハルヒルでのペース配分は、「平坦と緩斜面でなるべくタイムを稼ぎ、斜度が上がるところは無理しない。最後の九十九折で余力があれば踏む。」という感じです。そして、平坦と緩斜面で、どれだけ楽をできるかは重要なポイントです。
今年のレースは、DNSが多かったせいか、コースが空いていて走りやすかったです。序盤に現れる平坦や緩斜面では、積極的にトレインに乗って楽をしました。無理せず千切れて次のトレインにまた乗って…というパターンで、楽をさせていただきました。
初心者Gまでは、そんな感じで気持ち良く走れたと思います。PRからは少し遅れている程度だったと思います。今シーズンにしてはかなり上出来です。
中盤、セゾンド榛名の看板を過ぎて下りに入ったあたりで、雨が本降りに。私、そこから上りに入る辺りが何故か苦手なのです。雨で集中が切れ、脚も緩んだところで、日向涼子さんがスーッと抜いていきました。沿道からの声援に右手を高く上げて応えていて、カッコ良かったなぁ…。できれば付いていきたいところでしたが、無理でした。
その後は、スタート地点で横にいた人が上がってきて、抜いたり抜かれたり…の感じになったおかげで、再び集中することができました。気付けば、もう神社G。
試走では、Edgeに表示されるラップ平均パワーや、PRとのタイム差を見ながらペース配分していました。本番でも何度かチェックしたのですが、PRとのタイム差のアップダウンが何故か激しい感じで、あまり参考にならず。かえって、その方が良かったのかもしれません。
神社G後の激坂では、蛇行する人や、センターライン付近をフラフラ走る人が多々いましたが、頑張って一気に抜いてクリア。激坂を上り終えてから九十九折までも、苦手な区間です。でも、斜度が急上昇する左カーブでも頑張れる感じ。残り1.5km地点でのタイムは、目標達成できそうな雰囲気。
いよいよクライマックスの九十九折です。途中で心が折れかけたものの、ここまでの感触は悪くありません。目標の60分切りを目指して、まだ踏めるはずです。(周りに人がいなければ)センターライン付近までコースを使って攻めていきます。
最後の最後まで頑張れてゴール!久しぶりの60分切り!目標達成は間違いなさそうです!!
下山荷物を受け取って、待機列に直行。初めて第1ウェーブとなりました。
更衣テントで、インナーとジャージ上下を着替え、お腹にはカイロを貼り、レインスーツを着込みます。カイロは、私は下山荷物に入れておいたのですが、大会本部でも配布してくれていました。
着替えで時間を費やしたこともあり、下山開始までの待機は、さほど気になりませんでした。地味に首元から冷えるので、ネックウォーマーも用意しておいて正解でした。
待ち時間にタイムを確認してみます。Edgeのラップは58:30、NP:229W、平均パワー:225W。Stravaセグメントで58:24。公式記録は…、
0:58:29でした。まさかのPR更新です!たったの13秒ですが、すっかり諦めていまし54歳になってもPR更新できたことは嬉しいご褒美でした。
車載動画
レース本番をGoPro HERO5 Blackで撮影した車載動画です。
30:14 日向涼子さんに抜かれて付いていけず…
下山
下山は動き出してしまえばスムーズそのもの。第1ウェーブには、やはり猛者が多いのでしょう。周りのペースにつられて…というか、後ろからのプレッシャーに押されて、天神峠の上り返しのStravaセグメントでPRを更新してしまったのはご愛敬。
周りにはディスクブレーキ車が多く、リムブレーキの私は迷惑をかけてしまうのではないかと少々心配でしたが、集団全体が安定していて、ほぼ当て効き程度で下れました。先導車の注意喚起のアナウンスも、とても効果的でしたね。
今回も特別賞は外れ。
撤収
HUEZ号は、汚れをダイソーの加圧式霧吹きで洗い流してから、車に積み込んで帰宅。妻が言うには、天気予報通り、高崎市でも我が家の辺りは雨が降らなかったとのことでした。
振り返り
さて、レースの内容について振り返ってみたいと思います。
まずは、タイムや平均パワーの比較です。
タイムは、公式記録(本番)、Stravaセグメント(試走)の値、平均パワーはEdgeの値で記載しています。
■2018年
05/20 0h58m42s / 217W (NP:222W) (本番:旧PR)
■2022年
03/25 1h04m32s / 208W (NP:211W)
04/10 1h03m11s / 210W (NP:213W)
04/23 1h02m59s / 208W (NP:212W)
05/02 1h04m06s / 204W (NP:207W)
05/05 1h04m46s / 204W (NP:207W)
05/15 1h00m44s / 220W (NP:223W)
05/22 1h00m11s / 221W (NP:224W) (本番)
■2023年
04/05 1h01m03s / 212W (NP:215W)
04/21 1h02m03s / 209W (NP:???W) (平均パワーもStravaより)
05/01 1h00m15s / 214W (NP:216W)
05/05 1h01m35s / 209W (NP:211W)
05/14 0h58m29s / 225W (NP:229W) (本番:PR) ←今回
さすが本番。アドレナリン効果もありパワーが出たようです。昨年よりもパワーが出ているのは、ちょっと嬉しいことです。(2018年は機材が違うので単純比較は不可)パワーを出せた主な要因は以下の2点かな。
リミッター解除
上の方でも、Edge画面のPRとのタイム差が参考にならず、かえって、その方が良かったかも…と書きました。この辺りを気にしてばかりいると、リミッターがかかってしまうんですよね。試走で同じようなタイムばかり並んでいるのは、そういうことだと認識しています。そういう意味では、たまたまですが、上手く行きました。
疲労抜き
本番3日前からトレーニング量を減らした結果、Garmin Connectのトレーニングステータスも「ピーキング」の状態になり、本番を迎えることができました。
実は、もう少しトレーニングをするつもりでいたのですが、良いタイミングで息子が帰省してきてくれて、強制フルレストが発動。それも功を奏したのかな…と思います。
コンディショニングの上で、Garmin Connectのトレーニングステータスは、やはり有用な気がします。TSB/CTL/ATLが良い感じなのに何故か調子が出ないときは、Garmin Connectが「アンプロダクティブ」になっていたりします。色々な指標を総合して考えるのが良さそうです。
用意しておいて良かったもの
今回、雨天でのレースになりましたが、機材や装備にも助けられたと思います。ちょっと番外編になりますが、用意しておいて良かったものをご紹介します。
VELO TOZE
これを買ったのは、2018年の赤城山ヒルクライム大会の前かな。その大会は台風で中止になってしまいましたが、雨のレースに備えて用意しておいたのでした。今回、5年越しでようやく出番を迎えました。
履き方は予習しておいたので、特に苦労せず。本降りの雨でも、シューズやソックスは全く濡れずに快適に過ごせました。ソールの穴も塞ぐか迷いまいましたが、そこまでやったら蒸れてしまっただろうな…と思います。使用後は、ベビーパウダーをまぶしておきました。
OAKLEY PRIZM LOW LIGHT
Jawbreakerで長年使ってきたPRIZM ROADレンズが痛んできたので、つい最近、買ったばかりでした。淡いピンク色のレンズで、暗いコンディションでかけると視界が明るくなりますし、コントラストもクッキリします。外から目元が良く見えるので、人とコミュニケーションも取りやすいです。
冒頭にも書きましたが、今回のハルヒルに向けては、試走のタイムが伸び悩み、モチベーションも落ちかけていました。今回でヒルクライムレースも最後にしようかな…なんて思い始めてもいました。「泣き言を言って妻に背中を押されると好成績になる」というのは、もはやジンクスかもしれませんね。FTPも更新してしまいましたし。まだ伸びしろがあると信じて、もう少し頑張ってみようかと思います。次は赤城山ヒルクライム大会のエントリー峠かな(6/1、20:00エントリー開始)。その前に、来週末(5/28)は、妙義山ビューライドに参加します!のんびりサイクリングを楽しみたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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