2020年5月頃に、GARMIN vivoactive 4 を買いました。
内蔵の光学式心拍計は使えないと早々に判断して、胸ベルト式の心拍計(Garmin HRM2-SS)を復活させていたのでした。
おさらい
購入当初の経緯は、こちらの通りです。
あれから、半年ほど経過して動きがありましたのでアップしておきたいと思います。
その後の経緯
ロード/ローラーを問わず、HRM2-SS を使ってきました。胸の締め付けが、ほんの少しのストレスにもなる一方で「やる気スイッチ」にもなってくれます。何より、「ちゃんと測れているのか?」という余計な心配がいらないのは素晴らしいことです。
その一方で、vivoactive 4 の光学心拍計のことも心の片隅にずっとありまして、時おり、アクティビティログの HRM2-SS の値と、ライフログの vivoactive 4 の値を見比べてきました。さらに、昨年の秋から始めたランでは、これまで50回以上、 vivoactive 4 単体でログを採ってきました。
すると、あることが分かってきたのです。
・ロード練では高い心拍数域も記録されている。
最大心拍数をざっくり比較する限りでは、vivoactive 4 でも、そこそこの精度で記録されているように見える。ローラー練では 150 bpm 以上を見せてくれなかったのに、170 bpm オーバーの値を記録していたりする。
・ランでも正しそうな値が採れている。
心拍数のグラフを見ても、体感から比較しても、精度は高そうに見える。Max.179 bpm と高いゾーンの値も記録されている。
・ローラー練では、やっぱりダメ。
追い込んだはずなのに、vivoactive 4 では Max.150 bpm 程度しか記録されていない。
どうやら、使えないのはローラー練だけのようです。
考察
なぜローラー練だけダメなのかを考察してみると、真っ先に思いつくのは「汗の影響」でしょう。
極端ですが、スイム中の光学式心拍計の使用についての考え方を参考にしてみます。
水泳心拍の計測は こちらに述べられている様々な課題に直面します。腕の大きな動きは手首付近の血液量に影響を与え、冷たい水は手首の後ろの組織の血液量を減らし、また水が時計を「引っ張る」ことで光学式心拍計と皮膚の間に隙間ができることがあります。同じコツが水泳だけでなく他のアクティビティにも適用します。スイムアクティビティを実行する前に軽くウォームアップして、ウォッチを正しく着用していることをご確認ください。以下のポイントが特に重要です:
・光学式心拍計は常に皮膚と接触している必要があります。
・ウォッチはぴったりに、そして締めすぎないように着用してください。
『スイム/水泳中の光学式心拍計の使用について | Garmin サポートセンター』
- 緩すぎると光学式心拍計と皮膚の間に隙間が生じてしまいます。
- 締めすぎると血流を阻害する可能性があります。
大量の汗もスイム中の水と同様に、光学式心拍計の精度に影響を与えそうです。
検証
アクティビティ中に、ウォッチと皮膚の間に隙間ができると汗がそこに流れ込んでしまう。そうならないように、もっとバンドを締め付ければ良いはず。
試してみました。
まずは、Zwift 中に良い感じで汗を掻いた頃を見計らって、vivoactive 4 のバンドを締めたり緩めたりしてみました。心拍数は、Zwift の画面上で HRM2-SS の値を、iPhone の Garmin Connect 上で vivoactive 4 の値を見較べてみます。するとやはり、バンドの締め付け具合で vivoactive 4 の心拍数が上下することが分かったのです。
次の日は、いつもよりもバンドを締めて、双方のアクティビティログを比較してみることにしました。Zwift で記録した HRM2-SS のグラフと、Garmin Edge 500 で記録した vivoactive 4 のグラフは以下の通りです。
ほぼ同じグラフになっていることが分かると思います。
平均/最大心拍数を比較しても、以下の通り、誤差は 1 bpm しかありません。
検証には少々、負荷が低かったのがイマイチでしたね。
さらに、その次の日は、自然と負荷が上がる TDZ のグループライドに参加してみました。vivoactive 4 のログを採っていないので比較はできないのですが(重ね重ねイマイチでスミマセン)、Max.170 bpm を超えるようなゾーンでも HRM2-SS と vivoactive 4 の誤差は終始、数 bpm 程度で推移していました。
考察通りの結果が得られました。
(2021/04/30・追記)
エビデンスがイマイチだったので、Tour de Zwift に参加したときのログ比較を載せておきます。この日は180 bpm近くまで上がったので。Zwift で記録した HRM2-SS のグラフと、Garmin Edge 500 で記録した vivoactive 4 のグラフは以下の通りです。
平均/最大心拍数の誤差は 2 bpm でした。
問題なしですね。
解決策
…というわけで、解決策は以下の通り。
「アクティビティを行うときには vivoactive 4 のバンドを締める。」
分かってみれば至極、初歩的なことでしたね。
私の場合、普段はバンドの穴を4つ残す程度の締め具合で装着していますが、アクティビティの際には、ここからさらに穴2つ分を締めて「2つ残し」にすると、良い結果が得られました。締め具合による精度・レスポンスを比較してみると、こんなイメージになります。
2つ残し > 3つ残し >>>>>>>>>> 4つ残し (左に行くほど優れる)
もちろん、バンドの締め具合が精度に影響を与えることは分かっていましたし、購入当初も試行錯誤していたのですが、もうひと穴分の検証が足りなかったようです。Garmin は『締めすぎると血流を阻害する可能性があります。』と言っているので、躊躇してしまったのかも知れません。実際、普段の装着時から穴2つ分締めると、結構な圧迫感があります。手首に残る装着痕の痛々しさも気になります。でも、それで血流が阻害されているか?というと、それ程ではないかな…とも思えます。
精度を得るためには、ある程度のストレスは仕方ないということでしょうかね。胸ベルト式にしても、冒頭に書いたようにストレスはあるわけですし。
まとめ
半年以上モヤモヤしていたことが、ようやくスッキリしました!ダメの烙印も撤回です。
今回、vivoactive 4 が使い物になるということは分かったものの、自転車では引き続き HRM2-SS をメインで使っていこうかな…と考えています。vivoactive 4 の心拍転送モードはバッテリーを消費しますし、時刻の確認などができなくなってしまうので。長時間に及ぶロード練では、時刻のみならず、スマホの通知や、骨伝導ヘッドホン (AfterShokz Aeropex) から流れる曲のタイトルをパッと確認できることなど、所謂スマートウォッチとしての機能がとても重宝するのです。
vivactive 4 は HRM2-SS が使えないときのバックアップとして役に立ってもらおうと思います。vivoactive 4 のみならず、ガーミンウォッチの光学心拍計の精度が低いとお嘆きの皆さん、もう1~2穴、締めてみたら激的に改善するかもしれません。ぜひ、お試しを!
ちなみに、モヤモヤがスッキリして vivoactive 4 への愛着が増してはいるのですが、実は、 ForeAthlete 745 が欲しい今日この頃だったりします。
ランをやるようになったので、その解析機能が充実しているのはとても魅力。バーチャルランニング機能を使えば、ポッドがなくても Zwift RUN ができるし。自転車用としてもパワーメーターが接続できるのは大きなメリットです。バッテリーが弱ってきた Edge 520 のバックアップとしても、あってくれれば心強いな…と。
値段も大して変わらないし、あ~、もう少し早く発売してくれていたらこっちにしていたのに。やっぱり人気なのでしょう。品薄状態が続いていますね。
物欲が爆発してしまいそうなので、ここまでにします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。